小惑星についてはまだ謎に包まれている部分が多い。
ホロスコープ作成でよく登場する小惑星といえば
キロン・リリス、4大小惑星のセレス・パラス・ジュノー・ベスタ
あとはエロスくらいだろう。
このうち惑星と同レベルに重視されるのはキロンのみで
あとは読む人によって見たり見なかったり。
他の小惑星は恋愛の二人の相性図でしか登場しないことも。(・_・;)
個人チャートでも重要な意味があるのにもったいない!
個人チャートにおいて小惑星が重要なタイプの
ホロスコープの特徴は以下である。
- 10天体(太陽や月、水星、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星、冥王星)のいずれかと小惑星がアスペクトをとっている場合
- 1.に加えてその小惑星が目立つ部分(例えば1ハウス・10ハウス)にある場合
1.は特に珍しくないと思うのでかなり多くの人が当てはまることになる。
(すべてのアスペクトが適用されるのか?という問いに対しては、小惑星によって異なるがエロスのように影響力が弱いものは合でなければあまり作用しないと考える、と言っておく)
2.が該当する人は限られているだろう。
例えばリリスが目立つところにあったりライツと合だったりすると蠱惑的で人を魅了する人になる。
ここでそれぞれの小惑星に関する話をしよう。
リリス=エロは間違い
リリスといえば大抵エロチックな話とか恋愛の話ばかりが出てくるが
リリスの意味はその限りではない。
そういう類の本当の担当は小惑星エロスであるはずだ。
リリスを普遍的に言うと「隠そうとしても隠し切れない欲望」というのが正確だと思う。
なのでリリスと個人天体が合している人は「妖しい魅力」になりそうではあるが。
リリスの星座によってもその欲望がエロチックなものなのかそうでないのかは分かれるだろう。
あくまで小惑星エロスとリリスの意味を混合しないように。
巫女集団「ベスタの乙女たち」
ベスタが目立つ場所にあると崇拝される存在になるかも(!?)
冥王星とは直接関係ないものの(ちなみにベスタは蠍座また乙女座には関係する)
ベスタのカリスマ性は冥王星に似たものがある。
どちらも「何かを犠牲にしてでも成し遂げるパワー」
余談だが1ハウスベスタの人はカリスマも強いがナルシストも多いような。
ベスタの由来について:ベスタが表すのはよく処女性などと言われるがこの解釈は必ずしも正しくない。
ベスタの由来を考えてみれば理由は説明できる。
ローマ時代の初期に、ベスタ神殿に仕えた巫女集団「ベスタの乙女たち」が名前の由来である。
女神の力と一体化する儀式として、男性たちとの交わりを持ったいわゆる「聖なる娼婦」である。
このような歴史背景を考え合わせると、小惑星ベスタには、性に対する神聖視と罪悪感という相反する意識が内包されており、現代人にとってはすっかり乖離してしまった概念である「性」と「聖」の再統合を促す天体ではないかとも考えられる。
ベスタが強い人は時に清廉で禁欲的などと表現されるがそれは正確ではなく
清らかさも生々しさも内包して人を惹き付けるような意味合いを表現するべきである。
確かに、ベスタが強い人は実際の中身は違っていてもでも雰囲気が清純な人は多いかもしれない。
娼婦としての背景がありながらもベスタが処女性と認識され続ける所以はそこにあるのかもしれない。
余談:ベスタのあるハウスによっては「処女性」よりも「犠牲にして取り組む」という意味合いが強くなるように見受けられる。例:ベスタ4ハウス「家族に奉仕する、煩わされるような家族を持つ」、6ハウス「仕事にこれでもかというほど尽力を尽くす」など、やはり「逃れられないもの」として冥王星と働きが似ているな~と個人的には感じている。
ホロスコープの小惑星としての見方としてはベスタは(教科書的には)土星に近いと言われている。(規律と抑制)しかしベスタはそこへ更なる集中力と献身を与えるため、土星とベスタのソフトアスペクトは他のベスタの困難アスペクトを和らげる意味合いがある。
土星ーベスタのアスペクトを持つと、魚座・海王星のふらふら、天秤座の中途半端・八方美人、7ハウスの惑星により人に振り回される事象などをかなり軽減し物事を極める力が与えられる。
土星といえば困難なイメージが付きまとうが出方によってはこのような良い働きをすることもある。
キロンについて
小惑星キロンは、心の傷やトラウマ、そして癒やしを司る天体である。
前世から引き継いだポイントと一般的にいわれるが
幼少期に受けた心理的ショックを表しているという説もある。
この二つの説は全く関係ないわけではなく
月が前世と幼少期を同時に表すように
前世のトラウマ的なこと(=キロンが示していること)を
今世の幼少期でも再度体験することが多いのだろうと考えられる。
また他の人は何とも思わないようなことでも自分にとっては前世の傷だったりするので
幼少期に強くプリントされるのではないだろうか。
キロンの星座は世代的なものなので
出生時間がわかっている人はキロンがあるハウスを見るほうがより正確な情報を得られる。
結論として言いたいのは、気になったらとりあえず小惑星を出してみて損はないということ。
冒頭に個人チャートにおいて小惑星が重要なタイプを書いたが
1ハウスと10ハウスというのはあくまでその人の印象を作る部分として書いたのであり、
他にも解釈の仕方はたくさんある。
1ハウスや10ハウスに小惑星がなくてもその力を発揮している人はいる。
小惑星を軽視せずにいろいろと見てみると新たな発見があるかもしれない。
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